月刊東海財界2014年5月号

今月の一冊

徳洲会の黒い影 

著者 真鍋雅之 

発行 如月出版

 医療法人徳洲会を中心とした日本最大の医療グループ、徳洲会。その創設者である徳田虎雄代表が行ったとされる公職選挙法違反事件は、大きくメディアを騒がせた。

 その徳洲会を相手取り、「慰謝料請求及び謝罪広告の掲載」を求め、一つの医療裁判が起こされた。本書はその詳細な記録である。

 法的知識に加え、医学的知識も必要とされるため「泣き寝入り」の多い医療訴訟において、副題「弁護士を付けずに闘った全記録 そしてその勝訴の意味とは・・・」の通り、著者である原告は勝訴。

 その勝訴を決定づけたのは何だったのだろうか。著者の強い意志や周到な準備はもちろん、病院側の対応そのもののお粗末さがあったという印象はぬぐえない。多くの紙幅を費やしているのは、診断書、丹念な手書きの事実経過など、訴訟に用いた資料。まさに著者の執念が実った一冊だ。

定価:本体一五〇〇円+税。